男性不妊

男性不妊と診断されたら、まずやること5選。

「男性不妊です。不妊の原因はご主人にあります。」
と精液検査を伝えられた時の絶望感は半端ではありません。
まるで死刑宣告。

男性不妊と診断された時にやるべきこと5つを紹介します。

男性不妊外来を知る

不妊治療クリニックにいる産婦人科の先生の専門は女性です。男性の不妊治療については専門的なトレーニングを受けていないため、男性不妊の治療の質はあまりよくありません。不妊治療クリニックには男性不妊→体外受精としてしまい、なぜ男性不妊が起こっているのかを考えない所があります。精索静脈瘤などの治療可能な男性不妊の原因があるのに関わらず、体外受精や顕微授精を漫然と続けるクリニックも少なくありません。その方が、治療期間・回数を増やせるので儲かります。

男性不妊の原因を治療すれば、タイミング法→人工授精→体外受精→顕微授精と一方通行でステップアップしていく従来の不妊治療と違い、より軽い治療にステップダウンすることができます。精索静脈瘤、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症、閉塞性無精子症などでは、自然妊娠すら実現することがあいります。

なので、男性不妊を専門に扱っている泌尿器科医の外来を受診しましょう。泌尿器科医なら誰でもいいわけではありません。一般の泌尿器科医は癌・感染症・排尿障害などを専門にしていて、男性不妊の勉強はほとんどしたことがありません。つまり、男性不妊の専門的トレーニングを受けた泌尿器科医の外来に診察して貰う必要があります。

男性は男性不妊治療外来に通いつつ、女性は今まで通いっていたクリニックでの治療を平行して続けます。2つのクリニックの間では紹介状などで情報交換を行いスムーズな治療ができるようにします。

男性不妊の専門外来を探す

「男性不妊専門クリニックなんか街で見たことがありません。」

それもそのはず。男性不妊専門医は全国に63人しかいないのです。(男性不妊専門医とは泌尿器科専門医と生殖医療専門医の両方を持っている医師、女性の不妊治療専門医は600人近くいます)しかも多くの男性不妊クリニックは患者さんのプライバシーに気を配っているため目立たないところにあります。なので、意識して探さなければ見つかりません。

探し方をオススメ順に紹介します。

かかりつけの不妊治療クリニックに紹介してもらう

主治医の先生が普段から連携している男性不妊専門医を紹介してもらえば、クリニック同士の治療方針もお互い理解しているためスムーズに治療がすすみます。主治医の先生が信頼している医師を紹介するはずなので、いい治療が受けられる可能性も高いです。紹介できるクリニックがないと言われた場合には下に進んでください。

日本生殖医学会のホームページで探す

生殖医学会のホームページで全国の男性不妊専門医を探せます。泌尿器科と記載されている医師が男性不妊専門医です。受診しやすい地域の医師を選びましょう。注意点として、このホームページには常勤先の病院が記載されています。男性不妊専門医は63人しかいないため、常勤の専門医が1人もいない県が多いです。九州、四国にはゼロ近隣で専門医が見つからない場合には下に進みましょう。

googleで「男性不妊 県名or地方」で検索

男性不妊専門医は全国的に不足しているため、常勤医師がいない地域の不妊治療クリニックなどで週に1回などの非常勤で診療していることが多いです。なので、グーグル検索で探してみましょう。注意点として、十分な専門的トレーニングを受けていない医師が男性不妊外来を標ぼうしていることがあります。最低限、泌尿器科と不妊治療を大学病院などでトレーニングした経験のある医師を選びましょう。

男性不妊外来を受診する前のチェックリスト

男性不妊治療は数ある医療の専門分野の中でも特殊な領域で、風邪でクリニックを受診するのとは少し異なる点があります。受診前に以下のチェックリストで確認してみてください。基本的には予約時にクリニック側から指示されますが、言い忘れることもあるようなので自分で確認しましょう。

予約

完全予約制のクリニックが多いです。突然外来に行っても診察して貰えない可能性が高いです。

紹介状

これまでの不妊治療の経過を記載した紹介状が必要です。不妊治療クリニックの主治医に書いて貰いましょう。男性不妊クリニックを受診すると言って嫌な顔をする医師はいないはずです。不妊治療を受けたことがない人は必要ありません。

禁欲期間

1番大切です。男性不妊外来では精液検査を必ず行います。精液検査はWHOマニュアルに沿って行われますが、禁欲期間は2-7日間とされています。これを守らないと正確な検査ができないので、必ず守ってください。

問診票を記載する(予約時に指示されれば)

いままでの治療経過や、ライフスタイル、内服している薬、過去の病気などについての問診票を事前に記載して受診時に持ってくるよう言われることがあります。診療がスムーズになり、医師の話を聞ける時間が長くなります。忘れずに記載しましょう。

必要ないこと

毛を処理したりは必要ありません。泌尿器科医は陰部の診察に慣れていますので、恥ずかしがる必要もありません。

男性不妊外来で精度の高い精液検査を受ける

正しい精液検査を行っている施設は多くありません。精液検査のやり方はWHOマニュアルや精液検査標準化ガイドラインに従って行うのが正しいのですが、非常にページ数の多く、内容も簡単ではありません。産婦人科や一般泌尿器科医で行う精液検査はかなり簡易的な方法をとっていることがあり、結果の精度が低いです。自宅で行う検査キットはもっとです。

例えば、精液検査では精液全体を観察する必要があるのですが、時間短縮のために精液の一部しか観察しない施設もあります。観察した部分にたまたま精子が少ないと、体外受精が必要と言われてしまいます。しかし、男性不妊外来で精液検査を行うと沢山の精子が見つかり、数か月後に自然妊娠したというエピソードすらあります。

精液検査は男性不妊治療の方針を決める最も大切な検査なので、専門クリニック以外の検査で結果が悪かった場合には、もう一度専門外来での検査が必要になります。

精液所見が悪い原因を調べる→次のステップ

問診

男性不妊の原因となる、幼少時の鼠経ヘルニア(脱腸)の手術歴、精巣周囲の感染症、男性機能、生活習慣などについて質問を行います。

視診、触診

陰部に明らかな異常がないか、見て、触って診察します。

超音波検査

精子の工場である精巣の大きさに問題がないか。男性の6人に1人あり男性不妊の原因の40%を占める精索静脈瘤がないかを調べます。

ホルモン検査

精巣から主に分泌されるテストステロン=男性ホルモンや、テストステロンの産生を促す脳のホルモンの値を調べます。

検査結果に基づく次のステップ

1, 本当に男性不妊なのかを判断
2, 男性不妊の原因は何なのか
3, 必要な追加の精密検査
4, 原因に対する治療方針の決定